はじめての土地購入!名義はどうすればいいの?

冒頭文 土地や建物などの不動産には、かならず所有者が存在します。よって、不動産を購入する際には、自身が所有者になったことを証明するために、不動産登記を通じて、以前の所有者から自分への名義変更をしなければなりません。この名義変更の際、誰を所有者とするのかが問題となります。夫なのか、それとも妻なのか。あるいは夫婦の共有名義とするのか。ここでは、不動産登記における名義の問題について解説しています。

不動産の所有権者は一人でなくても良い

土地や建物などの不動産を購入した際、不動産登記において、それら不動産の「所有権」を確定させる必要があります。

一般に、不動産の所有権は世帯主の名義とする例が多く見られるようですが、かならずしも、世帯主の名義にしなければならないという訳ではありません。夫と妻の共有名義で「所有者」とすることもできれば、子供も交えて3人、4人などの共有名義で「所有者」とすることもできます。

不動産登記において、名義人を一人とすることを単独名義と言います。一方、名義人を複数名とする登記のことを共有名義と言います。以下、単独名義と共有名義について、掘り下げて解説していきます。

不動産売買の実質通りで名義登録をするのが原則

何はさておき、不動産購入の実質と不動産登記の記載は一致していることは大原則です。夫名義で住宅ローンを組み、その融資金で土地を購入したり家を建てたりした場合には、不動産登記上、所有者は夫一人になります(単独名義)。

あるいは、夫が60%、妻が40%の出資比率で不動産を購入した場合は、その比率に応じ、所有者は夫婦二人になります(共有名義)。

この原則にしたがい、単独名義と共有名義、それぞれのポイントを押さえておきましょう。

配偶者の一方が無収入・無貯金なら名義で悩むことはない

妻または夫のどちらか一方が無収入かつ無貯金なら、事実上、不動産の購入においては、もう一方が100%出資することになります。よって、単独名義にするか共有名義にするか、という問題は発生しません。

事実に反して共有名義とした場合は贈与税がかかることもある

たとえば夫が100%出資したにも関わらず、不動産登記の名義を夫50%、妻50%などの比率で共有名義にすることは可能です。ただしこの場合、妻は夫から贈与を受けたとみなされるため、金額によっては贈与税がかかる可能性があります。

親からの出資で不動産を購入すると贈与税がかかることもある

夫や妻の親からの出資を受けて不動産を購入した場合、その不動産の名義を出資者たる親にすれば問題はありません。ただし、不動産の名義を夫や妻などにした場合は、親から贈与を受けたとみなされ、金額によっては贈与税がかかることがあります。

夫婦共有名義で不動産を所有する場合のメリット・デメリット

不動産を夫婦共有名義にすることには、いくつかのメリットとデメリットがあります。主なものを確認してみましょう。

夫婦共有名義にするメリット

夫婦二人とも住宅ローン控除が受けられる

住宅ローン控除とは、住宅ローンの年末残高の1%が減税される優遇税制。夫婦共有名義にした場合、夫も妻も住宅ローン控除を受けることができるため、単独名義に比べて税制上有利になります。

ただし、夫婦二人とも住宅ローン控除を受けるためには、夫婦別々で住宅ローンを組んでいるか、もしくは一方が「連帯債務者」となっている必要があります。一方が「連帯保証人」となった住宅ローンの場合、たとえ共有名義にしても減税措置は1名分しか受けられません。

相続税が節税される

仮に夫の単独名義のままで夫が死亡した場合、夫名義の不動産の評価額がそのまま相続税の課税対象となります。一方、夫婦共有名義の状態で夫が死亡した場合、夫名義にあたる不動産の評価額のみが相続税の課税対象となります。

共有名義で所有権を分散しておくことは、将来的な相続税の節税対策にもなる、ということです。

夫婦共有名義にするデメリット

贈与税が発生する可能性がある

すでに説明した通り、事実と異なる名義登録をした場合、法律上は贈与が成立する可能性があります。贈与が一定額を超えた場合、贈与税を納める義務が生じるので注意してください。

なお、不動産の権利異動に対して税務署は敏感です。贈与税を納めるべき状態になった場合、税務署からの調査が入る前に、自主的に贈与税を納めるようにしましょう。

離婚したときに売却しにくくなる

共有名義の不動産を売却する場合、名義登録者全員の合意が必要となります。よって、もし共有名義の不動産を持った状態で夫婦が離婚にいたった場合、名義人たる二人の合意なくして不動産を売却することはできません。

仮に、離婚にともなって名義を単独する場合、ローンを組んでいる金融機関への届け出は必須となります。結果として、夫婦二人の借金だったものが、以後はどちらか一方の借金になるかも知れません。

不動産の名義における体験談

不動産購入の名義について、実際にあった体験談をご紹介します。

結果としては実質負担割合での共有名義に

土地を購入して新居を建てるに及び、妻の親が土地代の1500万円を援助してくれることになりました。建物自体にかかる費用2000万円は、夫である私が住宅ローンを組みました。

当初、不動産登記に関しては分からないことが多く、単純に土地を妻名義に、建物を私名義にしようとしたのですが、登記について色々調べてみると、もう少し名義について工夫したほうが良いのでは、と思うように。

そこで、不動産登記に詳しい方に相談をしてみたところ、原則論としては「土地は親名義」で「建物は私名義」になるとの結論でした。あるいは、「土地を妻名義にして贈与税を払う」という形も問題ないと言われました。

しかしながら、土地は言わば妻の親が私たち夫婦にプレゼントしてくれたものだし、親名義にするのはおかしい話。とは言え、少しでもコスト削減を考えた場合、妻名義にして贈与税を払うのももったいないと思い、何か良い方法はないかと改めて相談しました。提案してもらった方法は以下の2つ。

年間110万円ずつ贈与を受ける

年間110万円までの贈与に対しては、贈与税はかかりません。よって、一旦、妻や夫名義でローンを組んで土地を購入し、その後、毎年親から110万円ずつもらって返済に充てれば、実質的な負担はローンの金利部分のみ。かつ、贈与税非課税のままで土地を手に入れることができます。

相続時精算課税制度を使う

相続時精算課税制度を利用すれば、一時的に親からもらったお金について2500万円を上限に、贈与税が非課税になります。実際に相続が発生したときは、この2500万円分にも相続税が課税されますが、一般に相続税は贈与税よりも安くなるため、税金面では有利になる可能性が高いでしょう。

以上のアドバイスを基に妻と色々相談した結果、土地を妻の名義にし、相続時精算課税制度を使うことに決めました。

理由は、第一に、年に110万円ずつの贈与が非課税とは言え、土地代に達するまでに妻の親が生きている保証はないこと。第二に、たとえ相続時精算課税制度を利用しても、妻の親の全財産を考慮すると、計算上、相続税が非課税になる可能性が高いことです。

結果としては、夫婦双方の事実上の負担比率の通り、妻1500万円、私2000万円の比率で不動産を共有名義としました。

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